ひな工房のブログ

木彫りの仕事をしながら、つれづれ季節の移ろいを楽しみつつ今日の出来事を綴ります。

2014年07月



最近、「昭和の犬」(姫野カオルコ著)を読みました。

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私が育った時期と重なっており、幼少期から絶えず傍らには
犬がいましたから。

犬猫と伴走しながら、戦後の昭和の時代が描かれています。
アメリカのドラマが新しい世界を見せてくれた頃です。
「宇宙家族ロビンソン」とかを夢中で見ていました。
ララミー牧場だとかインベーダーゲームなんて懐かしい言葉に惹かれて
読み進むと・・・

戦争の惨禍を知らず、平和な時代を生きてきたのだけれど、
時代の高揚感に覆い隠されて、過去の戦争の深い闇を
抱えていた時代のこと。

読み進みながら、しみじみとあの時代の負の遺産を背負わされた
父や母の世代のことを思いました。
昨年、被爆者であった母も亡くなり、今年の原爆死没者名簿に載ります。
被爆しながら悲惨な状況を目の当たりにしたひとたち。
その後の長い長い時間を母は辛くなかっただろうかと。

時代とともに運命を共にしたひとが、こうして少なくなっていきます。


そして、もう一冊。
認知症のお母さんとの日々を描いた岡野雄一さんの
「ペコロスの母に会いに行く」という漫画本。
背景には、長崎の戦前・戦後の様子がうかがえます。

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精神を病んでしまった岡野さんの父上と、私の父は同じ会社で
同じ時代を築き上げてきました。
面識があったかどうかはわかりませんが、不思議な巡り合せを感じます。

作中うたわれている父上の短歌には、何か底知れぬ悲しみがついてまわります。

戦争というのは終わってから、更なる苦しみを塗り重ねるもの・・・

こんな時代であるからこそ、どうか再び過ちを犯さぬよう英知ある判断を
政治を行う方々に願います。

7/26(土曜) 「物語の世界に遊ぶ木工木彫」ワークショップの二回目でした。

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前回テーマについて話し合うなかで、身近な「畑」を舞台にすることが決まりました。
皆さんの楽しい体験や、作りたいものの希望などをイメージにして、
簡単な絵を提示させていただきました。

今回はその絵をもとに、木取りするための具体的な側面図と正面図を描きました。

絵を描くなんてことが、生活の中にあるひとはひとにぎりでしょう・・・
皆さんかなり悪戦苦闘!

子供のころはな~んにも考えずに描けていたはずなのに、こんなはずでは・・・
そうなんです、少々固くなってしまった脳のどこかをゆっくりゆっくり解きほぐす
作業はつらいかも。

今この時間だけは、苦手なものなんてな~んにもない!気楽にどうぞ。
これを乗り切れば、ぼんやりとしか見えていないものが少し見えてくるはずです。

このワークショップは、見本を見ながら決められたものを作るという枠をはずしました。
見えないものを想像して形をさぐるというのは、簡単ではないけれど見えてきたときの
喜びはひとしお。

次回は皆さんの描いてくださった絵をもとに制作に取り掛かります。

「田舎の花火って、な~んか間延びしてる・・・」

30年以上前に初めて綾部の花火大会を観たときの印象です。
協賛する企業名の羅列が挟まるので、高鳴る気持ちはそのたび「おわずけ」です。


花火はあがったらお終いまで、ドッカンドッカンの連続だと思っていたのですが、
綾部のそれは今現在ものんびり楽しむもの・・・

今年の花火は朝散歩で歩く寺山で見ました。
街灯の全くない漆黒の闇のなか、懐中電灯たよりに歩く山道。

先客はカメラのおじさんと、若者ふたり。
山から眺める花火、きれいでしたよ。やっぱり夏は花火だね!DSC_0124
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7月12日、一回目のワークショップです。
昨年から、京都府と綾部市の共同参画のもと、さまざまな工芸作家の紹介と
工芸に興味を持った方々を繋ぐ取り組みが行われています。

募集に応じてくだっさた5名の方々と、これから12回楽しく遊びます。
メンバーが決まって、誰よりもワクワクドキドキ待っていたのは、他でもないこの私・・・

4名の方は前回からのお馴染みさんです。本当にありがとうございます。
初参加のMさんのお名前をお聞きして、「なんだかどこかで・・?」

自己紹介でお話を伺って合点がいきました!
地元の野菜直売所<彩菜館>でお野菜を出しておられました。
たぶん、ずっと前からMさんの作られたお野菜を頂いていたのですね~

この日はみんなで、お話のテーマについて話しました。
何冊かの絵本を参考にしながらも、行き着くところはやっぱり毎日の大切な生活の場。

そう、です!
楽しいハプニングを語ってくださって、テーマは決まりました。

これから随時進行状況をあげていきたいと思います。


余談ですが、私はこの日を迎えるために自分をキャラダテすることにしました。
ブルンブルン、いつもの自分じゃあかん!!
夢見る創造の世界ですもの、「花子とアン」だっ!

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